中学生の野球は、長い野球人生の入り口にすぎません。

 福井県の野球少年少女のほとんどは、中学生になって初めて硬式球に触れます。
 第二の黄金期とも呼ばれる中学生時代に、どれだけ基礎を身につけられるかで、プロ野球、甲子園といった夢がかなえられるかどうかが決まります。試合に勝つことも大切ですが、高校以降の野球人生の基礎を身につけることは、もっと大切です。急な成果を求めて、発育期の体を無視した無理なトレーニングをすることは、決してプラスにはなりません。


 私たちが一貫して掲げているスローガン「今やらなければならないことを全力で」は、名誉顧問の宮本和知さんからいただいた言葉です。シンプルですが、他の言葉に替えられない重みがあると感じています。


「今やらなければならないこと」は、もちろん指導者からも指導しますが、気づくのは選手本人です。自分の課題と真摯に向き合い、そこから逃げないこと。現時点の力や、置かれた環境を他人と比較するのではなく、自分の弱さとたたかうこと、それこそ「今やらなければならないことを全力で」にこめられた強い思いです。

 

 個人個人の体力、モチベーションがどこで開花するかは差があります。目の前の敗北に下を向くことなく、目の前の勝利に奢ることなく、高校3年間野球をやり抜くスポーツマンに育てたい。負ける悔しさ、勝つ喜び、仲間の嬉しさ、努力することの価値、など、この時期野球に打ち込まなければできない体験を味あわせたい。それこそ、クラブチームの存在意義だと考えています。